会社設立お役立ち情報 | 『1Q84』が社会現象に

2009年12月15日(火)

1997年以来、書籍販売数、販売額とも減少に転じ、出版産業の市場規模は年々縮小していくばかりだと言われています。

考えられる原因としては、インターネットや携帯電話の普及などによる「活字離れ」、少子化による児童書販売の低迷、販売委託制度の制度的要因等々。今、まさに出版業界にとって厳しい材料しかないとも言えない時代になってきたように思います。それを象徴するように出版社の倒産、合併も相次ぎました。

ところが暗い材料ばかりだった出版業界にも今年は少し明るい兆しがあったようです。村上春樹の「1Q84」(新潮社)が発売直後からミリオンセラーとなり、それに続いて「1Q84」とも現象とも呼ばれるように、文学的価値の高い書籍が相次いで出版され、着実に販売数を増やしているとのことです。
1987年、村上春樹の「ノルウェイの森」が発売された時、書店に並んだ赤と緑の2冊はクリスマスにぴったりで、強烈なインパクトがありました。この緑と赤の装丁は著者自身が手掛けたそうです。

今はDSやPSPを持っていれば、複数の名作が気軽に読めるソフトもあるし、活字の嫌いな人には読み上げソフトなどもあります。また新品を買わなくても図書館は充実しているし、ブックオフなどで中古を買うこともできる時代です。

これから出版業界は新しい道を模索していかなければならないのだと思いますが、やはりこれはという本は「書籍」という形で取っておきたいと思うのは、年配の人だけなんでしょうか。