会社設立お役立ち情報 | ドル安いつまで?

平成21年10月14日(水)

10月13日のニューヨーク外国為替市場で円相場は89円台で取引きを終了しました。今回は、米連邦準備理事会(FRB)による実質的なゼロ金利政策が長期化するとの見方からドルが売られ、ドル安になったわけです。
ドル安はアメリカの貿易赤字を解消するのに役立っており、FRBはある程度のドル安を容認する構えのため、この傾向がいったいいつまで続くのか、誰も収束の時期を予測できなくなっているのではないかと思います。また現在の円高ドル安は円の価値が上がっているというよりは、ドルが安くなっているため、相対的に円高になっているわけで、決して円が世界に対して強いというわけではないのです。
こういった円高の為替相場は、輸出企業にとって非常に厳しい環境で、トヨタの場合、1円円高になると営業利益が350億円減ると言われています。
そして、円高になると心配になるのは産業の空洞化です。企業はより安い材料、人材を求めて海外へ生産拠点を移し、日本であまり物を生産しなくなります。中小企業にとっては事態はもっと深刻で、海外の企業に価格の面で競争できなくなってきます。
原材料を安く輸入することができるなど、円高のメリットを最大限に活かしつつ、この不透明な時代を乗り切っていくしかないのでしょう。