会社設立お役立ち情報 | 電子書籍の普及に向けて

平成22年3月26日(金)

電子書籍は、小さな専用端末で持ち運べいつでも閲読できることから、まるで自分だけの電子の図書館を手にしているようなものとして、既に米国では普及しています。カナダでは149ドルのシンプルな端末が発売され、端末機器の低価格もスタートしました。今後、日本語対応の専用端末の発売も予想されることから、日本でも作家や出版社の権利保護などの課題を解決する必要が出てきました。

そこで日本国内での急速な普及に向けて、3月24日、出版社31社からなる「日本電子書籍出版社協会」(電書協)が設立総会を行い、正式にスタートしました。 電子書籍に対して、作家の中には海賊版が出るのではないか、コピーが出回るのではないかとして、デジタル化に反対する動きもあります。これに対して、同協会が発足にあたり述べているように、「紙か電子のゼロサムで考える必要はなく、優れたコンテンツを読者に提供する手段が増えることはむしろ望ましいこと」として前向きにとらえる意見に賛成です。

日本人はいわゆる「名作」を読まなくなったと言われています。装丁が古めかしかったり、文字が読みづらかったりとハードルが高いことが要因の一つでしょう。電子書籍で読みやすいものになれば、かえって多くの人に読まれるのではないか、よい文学作品を残すことにも電子書籍が役立つ方向で進めていってほしいと思います。